
2026年7月6日、日本時間12時30分より、インド・ラダックのレーにあるシワツェルにおいて、ダライ・ラマ法王猊下ご臨席の下、法王猊下の満91歳の御誕生日奉祝会が盛大に開催されました。会場には約25,000人の僧俗が参集し、ラダック仏教協会、チベット中央政権、亡命チベット議会をはじめとする関係者による祝辞や供養、伝統芸能の奉納が行われ、法王猊下の御長寿と世界平和、仏法興隆を祈念する慶讃の集いとなりました。
奉祝会において法王猊下は、仏法の実践とは心を調え、慈悲と智慧を育むことにあると説かれ、ご自身も毎朝、ジェ・ツォンカパ大師『菩提道次第広論』の廻向偈を唱え、仏法が未だ弘まっていない地、あるいは衰えてしまった地において、慈悲の心をもって教えを弘めることを願い続けていると語られました。
「仏法の実践とは、単に神々を供養したり祈りを唱えたりすることではありません。それは実際には、自分の心を変容させ、心を善の実践へと向けることです。仏法実践の意味は、穏やかな心を持ち、心を訓練することにあります。」
また、ご自身の91年の歩みを振り返り、利他の菩提心こそが生涯を貫く実践であったことを、次のように述べられました。
「今日は私の91歳の誕生日です。私は91歳に達しました。自分の人生を振り返ると、他者を助けようとするこの利他的な思いが、私の実践の中心にありました。私は毎日、目覚めた瞬間にこのことを考えます。どこにおいても人々が私を敬ってくださるように見えるのは、私が心のうちに大切にしている、この温かい心、他者を利益しようとする思いのためであると思います。」
さらに、夢に現れた吉兆にも触れられながら、今後も仏陀の教えを通して中国をはじめ世界中の人々に貢献していきたいとの願いを示されました。
「私は91歳ですが、夢に現れた兆しによれば、まだ130歳まで生きるかもしれないようです。ですから私は、仏陀の教えを通して世界中のすべての人々が善良で前向きな人生を送ることができるよう引き続き貢献したいと願っています。これこそが私の志すところです。ありがとうございます。」
法王猊下が日々実践されている菩提心と空性の智慧に基づく教えは、国や宗教を超えて多くの人々に希望を与え続けています。この日のお言葉もまた、慈悲と利他の心をもって自らを修め、仏法を未来へ伝えていくことの大切さを、私たちに改めて示してくださいました。



ダライ・ラマ法王猊下からのお礼状
2026年7月9日、このたびのお誕生日に際して祝意を表して下さったすべての方に宛てた法王猊下からのお礼状が公開されました。以下和訳を掲載させていただきます。

御礼
この度私の91歳の誕生日に際し、お祝いの言葉をいただきました皆様に御礼申し上げたく存じます。7月6日、インド・ラダックのレーにてお話させていただきました通り、自らの生を振り返るに、これまでのその活動の中心は、他人に貢献しようとするものであったと言えます。そしていまも毎日この利他の心をもって、一日をはじめるようにしています。
慈悲の心を広めることは、いまも私の人生の第一の使命です。このような姿勢は、私たちの世界をすべての人にとってよりよい場にするために不可欠のものです。だからこそ私は、みなさま私の兄弟・姉妹の方々、若い方であれ年配の方であれ、他者の幸せに本当の関心を払い、温かい心と思いやりをもって頂けますようお願いいたします。そのように過ごすことこそが、意味のある、他者に貢献できる奉仕の人生を歩むことである、と私は確信しています。
既にご承知の通り、先月ニューデリーにて左膝の手術を受けて以降、現在はラダックにて静養しております。例年と同じように、ここの気候は私の健康に適したものですので、これからの数週間はラダックに滞在する予定にしています。
祈りをこめて
ダライ・ラマ(署名)
2026年7月8日




