永遠の輝き


作成日: 2010-11-02 最終更新日: 2010-11-02 作成:LOBSANG DROLMA

「ちゃんと勉強してるのか?自分は何もできないし、これくらいでいいやとか思ってないか?」

ゲンチャンパと、同郷の女の子との会話。女の子は現在インドに亡命し、ダラムサラからバスで3時間ほどいったところにあるTibetan Children Village、通称TCVで勉強に勤しんでいる。

「いっぱい勉強して、故郷に凱旋するんだぞ。故郷の者がお前の名前を聞いて、『あそこの娘さんは素晴らしいわ!あの人のようになりたいものよ』って言われるぐらいにならないとだめだぞ」

と、少し冗談をまぜてゲンは話かける。女の子も笑って話を聞いている。

彼女の両親は彼女がまだ幼い頃に亡くなり、彼女は一人インドへと勉強のために送られた。インドに数カ所あるTCVは全寮制で、親元から離れ子どもたちが学年ごとにわかれて共同で生活している。彼女も、同じ境遇の女の子たちと同じ部屋で寝起きしている。寂しさと戦い、それでも彼女は弱音もはかずにがんばっている。

「勉強は決して消えな宝石だ。どこに行っても、何をしてても、ずっとお前の中で輝き続ける。普通の宝石は無くなったり盗まれたりする。だけど、勉学という宝は決して盗まれたりしない。だから、今はその宝石をがんばって磨くんだぞ」

彼女のことを想い、ゲンチャンパもいつにも増して雄弁である。

以前、他の先生が、

「どんなに心地よい音楽も、どんなにおいしい食べ物も、身体に感じる快楽も全ては瞬間的な快楽だ。その一瞬は幸せと感じるかもしれないが、後には何も残らない。それよりも今、仏を目指して学ばなければ」

と話しておられた。

ゲンチャンパと同郷の女の子。以前、たった一人いる兄妹と離れるとき、溢れ出る涙を止めることができずにいた。どうか大地を濡らした彼女の涙が、大きな恵みをみたらしますように。

              彼女の机には、大好きな兄妹との写真が貼ってある。