最終更新日:2020.10.08

モンドゴッドにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する最新情報のご報告

中華人民共和国湖北省武漢市において,2019年12月以降,新型コロナウイルスに関連した肺炎の集団感染が発生し、その感染拡大により現在世界的な感染流行の状態にあります。WHOの発表によれば、現在のところ世界人口の10人に1人が感染した可能性があり、残りの9割の人々が依然感染リスクに晒されています。

特にチベット難民が亡命しているインドでは、2月より都市封鎖や行動制限を行なってきましたが、現在の発生状況としては、以下の通りとなっています。

インドにおける発生状況(10月8日1:45現在)
  • 類型陽性者数:6,832,988人(前日比:+78,809人)
  • 現在患者数:901,924
  • 回復者数:5,824,462人
  • 死亡者数:104,554人

本山デプン大僧院のあるカルナタカ州では、昨日1日あたりでも陽性者数は10,947人の増加を記録し、インド全土でも第3番目の逼迫した危機的な状況が続いております。

既に3月からはチベット中央行政機構(亡命チベット政府)の指導のもと、難民キャンプからの移動制限および健康チェック、移動往来を余儀なくした人々に大してこれまでも2週間の隔離措置を行なってきました。

しかしながら、インド政府ならびにチベット亡命政権のこうした取り組みにもかデプン大僧院のあるモンドゴットでも現在感染拡大は止められず、9月には隣のキャンプのガンデンでは30人以上もの要請者が確認され、先週10月2日のマハトマ・ガンジー誕生日までには、デプン僧院でも93名の陽性者数が報告されました。デプン大僧院は、ゴマン学堂、ロセルリン学堂の2大学堂があり、4000名以上もの僧侶が住んでおり、既に十分な感染予防対策を行ってきたにも関わらず、感染拡大の波は、一般の人々が住んでおられる地域だけではなく僧院にまで着実に及んでいます。

デプン大僧院は、ゴマン学堂、ロセルリン学堂の2大学堂があり、4000名以上もの僧侶が住んでおり、デプン大僧院はその人数の生活を支えるために移動を余儀なくされる僧侶もいるばかりではなく、近隣のチベット難民キャンプからの物資の運搬なども必要となり、この度症状があった者と接触した可能性の高い人を検査したなかでも、近隣キャンプから出入りをしている人たちのなかで2名のチベット難民の陽性者が確認されました。

モンドゴッド・ドークリン難民居留区の推定総人口:17,000人と言われておりますが、10月6日現在での新型コロナウイルス感染症の発生状況は以下の通りとなります。

モンドゴッド近郊ドークリンチベット難民キャンプの新型コロナウイルス感染症発生状況
  • 陽性者数:266名
  • 回復者数:144名
  • 死亡者数:3名
  • 現在治療中:119名
  • 推定総人口:16,000人

現代の医療に対応したチベット亡命政府厚生省が運営している病院は1軒のみであり、非常に規模も小さなものです。各学堂には保健室が設置されていますが、あくまでも内科的な処置をすることができるのみで、重症化した場合に人口呼吸器をつけるなどの処置が可能な、充分な医療体制ではありませんし、そのような処置が可能な医療施設は、車で約1時間ほど行かなければ存在しない場所に住んでおります。

モンドゴッドのチベット亡命政府運営の病院
モンドゴッドのチベット亡命政府運営の病院と看護師スタッフ

一般の多くのチベット難民は農業を行いながら、インドで冬がはじまるころからチベットのお正月にかけて、セーターなどの冬服をインド各地に行商に行き暮らしている方々も多く、ガンデン大僧院、デプン大僧院のほかには、ラトゥー学堂、サキャ派、ニンマ派、ディクン・カギュ派の小さな小さな僧院とガンデンに属する尼僧院があるだけで、1966年に設置された他の地域の難民キャンプに比べて、入域制限も厳しいため、外国人訪問客も少なく経済発展がおくれていることも事実で、近年は亡命政権の特別支援地域のひとつとなっております。

本山デプン・ゴマン学堂では昨年までは毎年アメリカ、ロシアへの巡業ツアーを行なっており、毎年数千万円単位の収益があり、それでなんとかやってきていましたが、昨年出発したツアー隊も米国で足止めとなっており、収益を生み出すための砂曼陀羅の制作やチベットの僧院舞踏などの興業などもすべて中止となりました。またこの度の感染拡大によりモンゴル、ロシアからの留学僧たちの半数以上は帰国し、今後大変厳しい状況が予測されます。

弊会でも2000年以来、毎年デプン・ゴマン学堂の生活基金の充実のため、様々な交流プログラムを企画しながら、細々ではありますが、みなさまのご協力のもと、既に20年にも渡り、様々な事業を行わせていただきました。しかしながら、今年のいまの状況はこの20年間で最も逼迫した状況であることが、誠に残念な事実です。このような状況に鑑み、弊会では抜本的な対策と支援のネットワークを構築することこそが不可欠であると思われます。さっそくいくつかの支援策を開始し、ご寄進を募りたいと存じますので、みなさまの温かいご支援とご理解を賜れますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

デプン・ゴマン学堂保健室
処方箋薬を支給する(僧侶は無料・近隣住民は半額負担)

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