2025.12.24

本日パルデン・デプン大僧院では諸尊ならびに僧衆一同の総意によりダライ・ラマ第14世法王猊下を歴代ダライ・ラマ法王と同様デプン座主へと奉迎させて頂きます

各位

本日チベット暦2152年木巳歳11月閏4日(西暦2025年12月24日)、デプン大僧院では、ダライ・ラマ第14世ジェツン・ジャンペル・ガワン・ロサン・イシ・テンジン・ギャツォ・ペルサンポ法王猊下を、正式なデプン大僧院の戒師座主(ケンポティパ)として諸尊ならびに僧衆一同の総意により奉迎させて頂き、ダライ・ラマ法王猊下の久住請願の儀を勤修することとなりましたので、ご案内申し上げます。

デプン大僧院(正式名称:パルデン・デカル・プンパ・チョータムチェー・ナムパル・ギャルウェーリン དཔལ་ལྡན་འབྲས་དཀར་སྤུངས་པ་ཕྱོགས་ཐམས་ཅད་ལས་རྣམ་པར་རྒྱལ་པའི་གླིང༌།)はゲルク派宗祖ジェ・ツォンカパ大師ロサンタクパ(1357-1419)が高弟ジャムヤンチュージェ・タシパルデン(1379-1449)に命じて開創されたゲルク派の総本山であり、チベット、モンゴル、カルムキア、ブリヤート、ハルハ、トゥーバに至るまでの300以上もの地方僧院から僧脈が結集し、7700名から1万人の僧侶が常時学問研鑽に励んでいる、世界最大規模の僧院です。

デプン大僧院の創立者である初代座主ジャムヤンチュージェは、チベット最初の僧院であるサムイェーで生まれ、ジェ・ツォンカパ大師から具足戒を授かり聞法し、ジェ・ツォンカパ大師の命を受け学問僧院として38歳の時にラサ近郊のゲペル山の麓にデプン大僧院を開創され、僧侶たちが仏典を学習しながら集団生活するための講師を任命し、ゴマン学堂、ロセルリン学堂などの7学堂を創設しただけではなく、ジェ・ツォンカパ大師から任命され毎年行われるラサの神変祈願大祭(モンラムチェンモ)の布薩戒師、結集会衆へのカダム六法を講伝する講師として主宰しました。その後、第12代デプン座主ダライ・ラマ3世ソナム・ギャツォ(1593-1588)がモンゴルに行幸になれるため、第23世ガンデン座主ツェテン・ギャツォ(1520-1576)に引き継ぐまでは代々デプン座主が主宰してきました。このより前にガンデン・ポタンを建立した第11代デプン座主ゲンドゥン・ギャツォ(1476-1593)以降、パンチェン・ソナム・タクパ、パンチェン・ロサン・チューキゲルツェンの2名以外には、歴代ダライ・ラマがデプン座主を務めて来られました。

1959年にインドでデプン大僧院が復興して以来、これまでデプン座主職は、布薩の戒師主宰者として、ロセリン学堂前管長ペマ・ギャルツェン師、ゴマン学堂前管長テンパ・テンジン師、ゴマン学堂前管長ロサン・テンパ師、ロセリン学堂前管長クンチョク・パクサム、ロセリン学堂前管長タクヤプ・トクデン・リンポチェと継承されてきていますが、かなり以前からダライ・ラマ第13世トゥプテン・ギャツォ師で歴代ダライ・ラマがデプン座主に就任される伝統が途絶えてしまわないように、現在の第14世法王猊下にデプン座主に就任して頂けるよう法王猊下にはデプン僧院に在籍する僧衆全員の悲願として、繰り返しお願いしていました。2022年5月にそのためにデプン僧院へのお行幸と座主就任のご内諾を賜り、本日2025年12月24日、デプン大僧院大集会殿(デプン・ツォクチェン)にてその就任式ならびに久住請願法要が勤修される運びとなりました。

その法要については、本日12時よりはダライ・ラマ法王のご自坊ガンデン・ポタンである法王庁によるインターネットでの中継も御座います。またこれまで日本を訪問してきたゴマン学堂の僧侶たちも全員法要には現地で参加しております。日本のみなさまもご随喜・ご拝覧頂けますようお願い申し上げます。


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