2018.04.10

最強の応援団

「それは良いですね!」

ある日のお坊様たちとの会話で、前行の話が出ました。ただいまゲンギャウ先生も故郷のザンスカールで前行修行に入っておられますが、前行は五体投地、金剛薩埵の百字真言、曼荼羅供養、ラマ供養をそれぞれ十万回行います。本行に入るまで、なかなか長い道のりです。それを先日から始めたとお坊様たちにお伝えすると、上の言葉が返ってきました。

「何の前行をしているんですか?一日何回五体投地してるんですか?」

と、リンポチェとアボさんから、矢継ぎ早に質問が降ってきました。以前、ゲンチャンパが日本に来られた当初、アボさんとお二人、一ヶ月間で五体投地を十万回成就されました。「いえいえ、少しずつしかできないんです」と、半ば言ったことを後悔しながらお答えすると、

「少しずつで大丈夫ですよ。頑張って続けてください」

と励ましの言葉をいただきました。こうなると、もう後にはひけません。

五体投地を行う時は、福田を観想しながら行いますが、身体では五体投地をしながら、心がすぐにどこかに行ってしまいます。ダライ・ラマ法王も法話の中で、

「心が大切ですよ。身で良いことをして心で悪いことを考えること、また口で良いことを喋りながら心で悪いことを考えることも可能です。ですが悪い心と良い心を同時に持つことはできません」

とおっしゃっていましたが、本当にその通りです。

「身・口で善いことを行っても、心が散乱となっていれば、あまり益がないですよ」

法王の言葉が、とても耳に痛いです。身体で五体投地をしながら、心でどうでもいいことを考えたり、怒りや嫉妬を増幅させたり。「心が散漫になるので、どうしたらいいんでしょうか」と、他のお坊様に聞いたことがありましたが、

「散乱となっては駄目ですよ。ちゃんと集中しないと。だけど、集中できないからといってやめてしまう方がもっと悪いです。だから続けてください」

とのお答えをいただきました。『菩薩たちの環』に、

最初にはじめたこと
そこから先に成し遂げなさい
そうすればすべては善となる
さもなけば両方とも成せないだろう

とある通り、一度始めたことは何があっても成し遂げるしかなさそうです。ダライ・ラマ法王が法話の中で、

「良いことをしている人がいたら、『素晴らしい!良いですね!』と言って喜ばせて、更に頑張らせてあげましょう」

とおっしゃっていました。お坊様方は、ちゃんと実践しておられるんですね。

最強の応援団に囲まれて、私たちは頑張る以外に道はなさそうです。