2025.09.09

2025年 秋季特別法話会・講伝会のご案内:観音菩薩とジェ・ツォンカパ大師について学ぶ

各位

朝晩は少しずつ涼しくなり、一昨日は皆既月食で荘厳な夜をお過ごしになられたことと存じます。本年度の残りの大祭につきまして、ゴペル・リンポチェの法話会・講伝会の予定および内容について決定いたしましたので、みなさまにご案内申し上げます。

2025年11月9日(日) 木巳歳降臨大祭特別法話会「観音菩薩と大乗仏教入門」

衆生を救済するために空中を飛び回る観自在菩薩

観音菩薩は「すべての生きとし生けるものをすべての苦しみから逃れさせよう」というすべての如来や菩薩たちの大悲心の象徴です。チベットをはじめ大乗仏教が伝播しているすべての国で観音菩薩は古来信仰されてきました。日本全国多くの場所で『法華経』「観世音菩薩普門品」は『観音経』として日常的に出家者・在家者によって読誦され、観音菩薩は信仰されています。大乗仏教の根本経典のひとつである『般若心経』もまた釈尊が観音菩薩を通じてその教えを語られたものです。このようなこともあり、観音菩薩はどのような方なのか、ということをきちんと知っておくことは、大乗仏教徒の基礎的な知識ということができます。

釈尊は、44歳の夏に釈尊は須弥山の上の三十三天にて夏安居を終えられ、再びこの地上に戻られ、多くの大乗経典を説かれました。この「降臨大祭」の日を記念し、さらに本年度のダライ・ラマ法王猊下卒寿記念事業の一環として、本年度の降臨大祭では、ひろく観音菩薩と大乗仏教の教えをみなさまにご紹介するために、観音菩薩の化身とされているダライ・ラマ法王第7世の非常に有名な観音菩薩の讃を通じて、みなさまと三世十方の如来の大悲心について学びたいと思います。

法話会の概要

  • 事業名称:木巳歳降臨大祭特別法話会
  • テーマ:「観音菩薩と大乗仏教入門」
  • 開催日時:2025年11月9日(日) 13:00-16:00
  • 拠所:真光院デプン・ゴマン学堂日本別院
  • 講師:ゴペル・リンポチェ4世ゲシェーラランパ・ガワン・ニェンダー師
  • 所依の聖典:ダライ・ラマ7世ケルサン・ギャツォ『一切勝者大悲影現聖観自在菩薩讃・大悲請願・利楽悲雨』ほか
  • 開催形式:ハイブリッド方式(現地参加・オンライン)
  • 参加費: 志納
  • 注意事項:
    • 木巳歳降臨大祭の特別法要は2025年11月9日(火)10:00に行われます。
    • 本事業の趣旨にご賛同いただき、開催に際して施主を募集させて頂きます。
    • オンラインではなく日本別院にて受法されたすべての方は、所依の聖典の講伝を正式に授かることができます。
    • 本事業の収益はすべてデプン・ゴマン学堂の次世代の僧侶の育成のために使用されます。
    • 本法話会で使用されるテキストはゲルク派のゲシェーの試験科目の課題テキストのひとつであり、現在のゲルク派の最も広く普及している観音菩薩に対する讃です。

2024年12月13日(土)・14日(日) 木巳歳兜率五供・万燈会 特別講伝会「ジェ・ツォンカパ大師の生涯と観想法」

兜率天からジェ・ツォンカパ大師をお招きする観想法『兜率百尊頌』の仏画

チベット暦10月25日は、ゲルク派の宗祖ジェ・ツォンカパ大師の遠忌「兜率五供」(ガンデンガチュー)にあたり、チベット文化圏のほぼ全土に渡ってこの日は出家の人も在家の人も僧院に参拝し多くの燈明を灯し、『無縁頌』(ミクツェマ)と呼ばれる、ジェ・ツォンカパ大師を観音菩薩・文殊菩薩・金剛手菩薩と一体に観想しながら、お祈りをします。また『無縁頌』(ミクツェマ)を唱えてお祈りする時には、その前の準備段階として『兜率百尊頌』(ガンデン・ラギャマ)と呼ばれる詩偈は、現在兜率天におられるジェ・ツォンカパ大師を観想して、私たちが現在いる道場にお招きし、礼讃・供養・懺悔・随喜・勧請転法輪・久住請願・廻向という七支加行を唱えて観想した上で、『無縁頌』(ミクツェマ)を唱えることとなっており、もっとも初歩的な「師瑜伽」(グルヨーガ)の教えです。

今年のこの「兜率五供」は週末にあたることもあり、土日の二日間をかけてみなさまと一緒にジェ・ツォンカパ大師の生涯とその教え、そして観想法をゴペル・リンポチェから学び、その上でみなさまと一緒に「兜率五供」の法要を行いたいと思います。先代のリタン大僧院のゴペル・リンポチェはこの『無縁頌』の行者としても大変有名な方であったとのこともあり、リタン大僧院の出身者であるダライ・ラマ7世ケルサン・ギャツォの著したこの観想法の聖典は、現在のダライ・ラマ法王第14世猊下も繰り返し伝授されているものであり、この法脈を日本のみなさまと共有させて頂けると幸いです。

講伝会の概要

  • 事業名称:木巳歳兜率五供・万燈会 特別伝授会
  • 開催日時:2024年12月13日(土)13྄:00-17:00/14日(日)10:00-12:00/13:00-16:00
  • 伝法阿闍梨:ゴペル・リンポチェ4世ゲシェーラランパ・ガワン・ニェンダー師
  • テーマ:「ジェ・ツォンカパ大師の生涯と観想法」
  • 所依聖典
    • ジェ・ツォンカパ・ロサンタクパ『回想・自らを語る』
    • ドゥルナクパ・パルデンサンポ著『師瑜伽略修法 兜率百尊偈』
    • ダライ・ラマ7世ケルサン・ギャツォ著『一切勝者智慈力同体至尊ツォンカパ大師に対する無縁頌請願文に関する師瑜伽兜率百尊引導・悉地の源泉』(東北蔵外 No. 5827)
    • クンケン・ジクメワンポ著『五大聖典祈願文』
  • 開催形式:現地参加のみ(講伝会につき
  • 参加費: 志納(参加登録制・昼食接待あり)
  • 参加方法:後日詳細はご案内します
  • 注意事項:
    • 本事業の趣旨にご賛同いただき、開催に際して施主を募集させて頂きます。
    • 講伝とは、ある経本が執筆された時に著者が弟子に講義したその声の伝統を師資相承と受け継がれきたものを受者にお授けすることを意味しています。
    • 正式に講伝を行うためには、実際に道場にて師僧が聖典を読み聞かせる必要があるため、受者はその声を直接耳で聞かなければなりません。このためハイブリッド方式で開催することはできませんのでその旨ご了承ください。

施主登録・参加登録について

施主登録・参加登録などの詳細については追って当サイトにてご案内申し上げますが、遠方からお越しくださる方も多いことに鑑み、取り急ぎ内容と日程についてご案内申し上げます。


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