奈良でのゲンチャンパを囲む会を終えて


作成日: 2011-09-21 最終更新日: 2016-01-20 作成:LOBSANG DROLMA

ゲンチャンパはパスポート更新のため、10月から半年の予定でインドに戻られます。ゲンのパスポートはチベット難民パスポートなため、一度期限が切れてしまうと、再び申請するのにとても手間がかかるらしく、ちゃんと更新する必要があるそうです。今回はそれに合わせ、インドで瞑想修行に入られる予定だそうです。

ゲンの不在は寂しいですが、その間はアボさんと同郷のゲンゲレクが日本に来てくださいます。ゲンゲレクはただ今ビザを申請中。どんな風に法を説いてくださるのか、今から楽しみです!

しばらくゲンチャンパから法を聴聞できないため、先週は奈良と東京の説法の後、ゲンを囲んでお食事会が開かれました。奈良では中華屋の丸い円卓を囲み、会話に花を咲かせました。

お食事終了後、ゲンチャンパから、

「私がこうして皆さんとお会いできたのは、とても稀有なことです。私はまさかゲシェーを取った後に、日本に来るなどとは夢にも思いませんでした」

ゲンは僧院での勉強がすんだら、故郷に戻ろうかと考えておられたそうです。それがいきなりチベットを飛び越えて更に東の、海の中に浮かぶ日本まで来ることになってしまったのです。

「世界中の生き物をみてみると、仏法に出会い法を聴聞できる生き物は本当にわずかです。そんな中で、私たちがこうして日本でともに仏教を学ぶことができるのは、私たちが以前積んだ善業の結果です」

仏教では人に生まれることは針の上にゴマをたらして、そのゴマが針に刺さるぐらい難しいとゲンギャウさんに以前教えてもらったことがありました。人間に生まれるだけでもそんなに難しいのに、人間に生まれたからといって仏教に出会えるとは限りません。

「私は日本の皆さんのためになればと思って、法を説いてきました。もし、少しでも皆さんのためになるのであれば、また日本に戻ってきます」

以前、ゲンチャンパがぽろりと、「本当に日本の人のためになっているのだろうか・・・」とおっしゃったことがありました。日本語がわからないゲンは、私たちがどれほどゲンの言葉を理解しているかわかりません。しかし、毎回熱心に説法に参加される聴聞者の方たちを見て、自分が法を説く必要があると思ってくださったようでした。

「仏教は一日でわかる、というものではありません。ですから、ちょっと学んで理解できなかったからといってすぐにあきらめないでください。賢者と呼ばれる人たちも、決して最初から賢者であったわけではありません。みなさんが仏教を一生懸命学ばれることを期待しています。タシデレ」

と、いつものような照れた笑顔で話してくださいました。

半年後にまた、ゲンから法を聴聞できますように。