Last Updated: 2010.08.12

死への心構え

年をとってくると死ぬことを考えない人はいないと思いますよ。それは当たり前のことです。人間の寿命はほんとうに短いし、みんな死にます。残念ながら、死なない人はいません。私も大分年をとってますので、そろそろ死ぬでしょう。私も長い間仏教の勉強をしてきましたが、やっぱりいつも自分が死ぬことばかり気になります。(笑)それに死ぬことを考えるのは仏教のなかでも最初の最初です。

自分が年をとって死にそうで心配になるのでしたら、自分よりも年寄りの人を考えてみるといいと思います。たとえば80歳や100歳くらいでも元気な人もいますね。するともしかすると自分もまだあの人のように長生きできるかも知れないな、と思う筈です。そう考えると死ぬのが怖いという気持ちはだんだん小さくなる筈です。

年をとっていてもまだ残りの人生がありますから、いまのうちに何とかちょっとでも善を積んでおこうと思えばいいです。別段新たに何かはじめる必要はありませんし、もう年をとったので新しいことにチャレンジするのは難しいですね。でも虫や動物を殺したりするのを止めたり、もう少しほかの人に親切にしたりすることは出来るはずです。寝たきりになって善いことが出来ない場合でも、善いことをしている人が本当に善いことをしているなと思えばそれでいいです。

仏教のことがちょっと分かる方でしたら、仏様などに「すべての生き物の苦しみがなくなりますように」とお祈りすることも善を積むことになります。チベット人だったら「オンマニペメフン」と唱えたりします。日本でしたら「南無阿弥陀仏」とか「南無釈迦牟尼仏」とか「南無妙法蓮華経」といういろいろ念仏をするやり方があるのを見たことがありますので、それらをしてもいいと思います。お経を唱えたりするときっと効果があると思います。身体がたとえ病気になったとしても、心が病気にならなければいいのです。


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