Last Updated: 2020.03.21
HIROSHIMA INTERNATIONAL PEACE SUMMIT 2006

ごあいさつ

PREFACE
社団法人広島青年会議所 2006年度理事長 中村一朗

「広島国際平和会議2006」におきましては、企画段階から事業本番に至るまで、実行委員会メンバーのみなさまをはじめ、関係諸団体のみなさま、趣旨にご賛同をいただきました多くの方から多大なるご支援・ご協力を賜り、心より御礼を申し上げます。

社団法人広島青年会議所は、1950年の創立以来、広島のまちづくり・ひとづくりの団体として様々な活動を実施していますが、被爆都市・広島にある青年会議所として「平和」については色々な形で継続的に取り組んできています。

いま世界では核戦争こそ起こっていませんが、紛争や貧困、飢餓、天災、テロ等は途絶えることもなく、世界中で多くの人が苦しんでいます。

広島は世界で最初の被爆都市であり、またその絶望の中から復興した街です。広島は、被爆という悲惨な現実をしっかりと踏まえ、反核・反戦はもとより、それだけに留まらずより幅広い概念の「平和」の象徴であるべきではないでしょうか。ここに来れば、世界中で様々な困難に直面している人々が将来に希望を見出せるような街、平和の素晴らしさ、尊さをしっかりと感じられる街、そして人々が人種、宗教、国家等の違い・対立を超越して集うことができ、理解しあえる街、言わば「世界平和首都」とも呼べる街となるべき使命と能力を持っている都市だと考えます。

このような思いにより、私たちは2006年度の活動方針や運営組織を定める際に「広島JC平和発信委員会」を設置し、これまでに取り組んできた実績をベースに、「広島でこそ」「私たちでこそ」と言えるような平和の発信に取り組むこととしました。そして、ダライ・ラマ法王のご来広という貴重な機会を活かして、ノーベル平和賞受賞者を中心に市民全員が共に平和について考え得る場「広島国際平和会議2006」の開催を企画し、その実現に向けて主体的に取り組みました。

結果、関係各位の絶大なるご支援・ご協力のお陰をもちまして、ダライ・ラマ法王をはじめ当会議のためにわざわざご来日・ご来広賜ったデズモンド・ツツ名誉大主教(南アフリカ)、ベティ・ウイリアムズ氏(北アイルランド)という三名のノーベル平和賞受賞者をはじめ、多くの一般市民のみなさまにご出席いただき、全員が一丸となって世界平和について考えるという初志を貫徹することができました。この会議を通じて、私たちが理想とする、世界の「希望の星」、「寛容と和解の象徴」としての街、広島の実現のために大きな一歩を踏み出すことができたとともに、世界平和の実現には個々の人間には限界はありますが、市民一人ひとりがまずは身近なことから行動していくことが大切なことであり、それが必要である、そう参加者全員が再認識できたものと思います。

我々広島青年会議所メンバーにとっては当初無謀にも思えたこの大事業に対し、開催までの時間が限られた中で絶大なるご支援・ご協力を賜り、会議の成功へと導いていただきました関係者各位に重ねて心から御礼を申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。