2022.10.20

デプン大僧院で戒律に関する研究会が開催されました

本山デプン大僧院(デプン寺)では、1416年の創設以来、布薩などの儀式は、ゴマン学堂・ロセルリン学堂の両学堂の合同で途絶えることなく行っております。現在は同じ亡命居留区のあるタクツァン・ラトゥー学堂とも共同ですべての戒律に関する儀式を行っており、同じ僧侶専用のキャンプでの沙門たちの戒体護持につとめております。これと同じようにガンデン大僧院でもチャンツェ学堂・シャルツェ学堂で共同で行っており、セラ大僧院でも同じようにチェー学堂・メー学堂で共同で行っております。

古来各僧院に設置されている各学堂は、主として僧侶たちの宗教上・生活上のすべての責務をおっているユニットですが、僧院はかつての竹林精舎や祇園精舎やナーランダー大僧院・ヴィクラマシーラ大僧院などと同じように出家者の集落であり、その集落の全体としての戒律の儀式を行うユニットが僧院(寺)となります。

このたびゲルク派全体で戒律に関してもっと理解を深めるため、各学堂の仏典の教授職にある師僧たちが集まり、顕密両方の戒律に関する研究会をデプン大僧院として行いました。今回の研究会の会場はゴマン学堂の大集会殿にて行われ、デプン大僧院の座主猊下、ロセルリン学堂・ゴマン学堂の両管長猊下のご臨席のもと、教授職にあたる師僧たちが現在チベット仏教で保持している説一切有部の戒律だけではなく、さまざまなほかの部派仏教の伝統ではどうやっているのか、それが大乗の菩薩戒や密教の三昧耶戒などとどのように関連しているのか、ということについて詳細な議論が行われました。


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