2019.10.05

正しい法話会の収支について

関東・近畿における定例法話会の会費について
代表理事 野村正次郎

文殊師利大乗仏教会は、チべット仏教総本山の直接の支部として1998年より活動してまいりました。最初は学生が手弁当で集まってチべットの仏教を学ぶ会でしたが、本山デプン・ゴマン学堂の強い要請もあり、日本で文化交流事業を行いその収益を、現在難民居留区に復興されているチべット仏教の総本山での僧侶たちの奨学資金を捻出するために、さまざまな活動を行っています。しかし当然から本山から一切の経済的な支援があるわけではなく、私どもは事業収益を出して、難民社会に復興されている僧院を日本から支援しなくてはなりません。

またそもそも仏教は釈尊の時代より『律経』では「請われなければ説くべからず」という厳しく定められています。また『三昧王経』でも、説法の要請があった時には、

もしあなたに説法の請願をする者がいれば、先ずは「私ごときは詳しい大した話しはできません。」そういわなくてはならないのである。そしてあなたは「あなたが既にご存知のことと思います。私のごとき者があなたのような大徳の御前で 一体何をお話しできると言えましょうか。」と言うべきである。

と一度は答えるべきであるということを説いております。私たちが行なっている法話会は決して「チべットの宗教の布教活動」のためのものではないことをここに明言させていだきます。

また彼らの活動内容として、同時に「出家した僧侶たちは基本的には財施を行ってはいけない」という規則もあります。たとえばジェ・ツォンカパ は『菩提道次第略論』では次のように述べています。

一般に財施とは、在家の菩薩が行うもので、出家の菩薩は法施を行うべきであり、財施をすべきではないと『別解脱経』で説かれる。これは聞法等の妨げとなることを意図したものであると『学処集成』では説かれており、これは出家者が物質的な財産を目的として布施を行うことを禁じているのであって、自らの善なる所行を損なわないで過去の福徳の力によって多くの財産を得ているのならば、財施をなすべきである、と説かれている。シャラワのお言葉にも「私はあなたに与えることの功徳を語っているのではないのであって、持っていることの過失を語っているのである」とある。出家者が身を削って財宝を求め蓄え、戒律に多くの傷をつけつつ布施を行うことは喜ばしくない、ということを教えている

このように出家者は基本的は財施を行なってはいけません。ですので弊会としましても収支の合わない事業は、「出家者が身を削って財宝を求め、参加者のために財施をしなくてはならない」という状況に等しいこととなりますので、収益性の高い事業を行う必要があります。

私の出身校である早稲田大学の文学部では、現在も早稲田大学では仏教やチべット仏教をチべット人のゲシェーから講義を受ける機会もありませんし、そのような機会を学術機関で設置している場所は残念ながらに日本では皆無です。

早稲田大学では現在4年間文学部に在籍した場合には授業料は総額480万円強となり、週に一回の4単位の授業は90分で1授業あたり、学生から徴収している金額は約5000円程度となります。国公立系統の東京大学では90分の授業で約4000円弱と少し少ないですが、いずれにしても我が国の教育機関は文部科学省からの助成金による収入がさらに追加され、高等教育の無償化もこれからはじまるとのことです。

弊会で招聘しているゴペル・リンポチェによる定例法話会の内容は、チべット仏教の伝統に則ったものであり、日本の大学教育で行われる仏教に関する授業よりもはるかに詳しくまた深淵なものです。

1416年に設立されたデプン・ゴマン学堂は、明治時代にはじまった東京大学や早稲田大学よりもはるかに伝統のある学堂ですし、これまでも清朝皇帝やモンゴルの皇帝からもゴマン学堂のゲシェーたちは帰依を受けてきた伝統がございます。ですので、日本の大学や寺院と比較しても決して価値的に低いということはございません。大学では学位を授与するだけであり、その学位は今生でしか使えないものです。つまり所詮、現世利益でしかありません。法話会で聞法をすることは、死を超えて、解脱や一切相智に至るためのものであり、そこで積集する善業は永遠に続くものにほかなりません。聞法の功徳については釈尊自身の言葉としてウダーナヴァルガで次のように説かれております。

聴聞によって諸法は理解される
聴聞によって罪障は退けられる(戒学処)
聴聞によって非義は断じられる(定学処)
聴聞によって涅槃は獲得される(慧学処)

現在は関東・近畿ともに90分の授業を2時限分行なっていますので、取り急ぎ現在行っています関東・近畿の定例法話会の会費を本年度の残り10月、11月を限り、試験的に10,000円とさせていただきたく存じます。これまでの参加者の方々には大変申し訳ありませんが、こうした事情をご理解いただき、ご高配賜りますようよろしくお願い申し上げます。

なお広島での日本別院定例法話会につきましては、これまで通り志納とさせていだき、また無料にて仏教を学べるコンテンツも一層充実させていただきたく存じます。今回会費を設定するのは、交通費がどうしてもかかる東京・京都の法話会だけです。無料で参加できる機会も今後とも企画していきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

追記:ただしチベット人、僧侶の方、尼僧の方、また30歳以下の学生は無料とさせていただきます。

苦情や中傷があまりにも多いので、これまで通りの無料のものも設定しておきました。

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