
チベット語は文法構造が日本語に大変よく似ており、比較的習得しやすい言語のひとつです。チベット語には口語・文語の二種類があり、口語には様々な方言や派生言語があるものの、チベット全域から、北インドのラダック・ブータン、ネパールをはじめとし、大変広い地域で使用されている。これに対し文語は、モンゴル、ロシアなどの口語のチベット語を使用しない地域でも使用され、世界で最大の仏教文献コレクションが現存しています。
チベット語の基礎を習得することで、北インドからシベリアまで馬に乗って長い旅に出ることも決して夢ではなくなるだけでなく、深淵な仏教哲学から密教にいたるまでの豊富な文献群を紐解くための入り口に立つことにもなる。本講義では、まったくの初心者を対象に、 チベット語の基礎となる口語・文語を同時に学び、日常会話の基礎能力と、チベット語文献を読解するための基礎能力を習得する。
目標
- チベット語の文字の読み書き、標準的な発音をマスターする。
- 口語チベット語の基本を学び、チベット語の日常会話の土台をつくる。
- 文語チベット語の基本を学び、チベット語の文章を読解の土台をつくる。
- チベット語の世界を概括する
チベット語とは一体どのような言語であり、それを学ぶことにどのような意味があるのかを知る。 - チベット文字の発音と書法
チベット文字の書法と発音について学び、チベット文字を読み書きできるようにする。 - 挨拶と名詞挨拶
チベット語の単語を学ぶ。 - 人称名詞と判断動詞
「私は日本人です」「これは本です」といった基本的な叙述表現を学ぶ。 - 格助詞
チベット語には日本語と同じように「てにをは」「の」「から」「で」などといった格助詞が使われて文が構成される。ここでは格助詞の働きを概観する。 - 存在と所有
「私は日本にいる」「私はチベットにいた」「私には本がある」といった存在や所有の表現を学ぶ。 - 自動詞・他動詞
チベット語の動詞には自動詞と他動詞がある。「私はチベットに行く」という表現と「私は彼に本を与えた」という表現の違いを学び、自動詞と他動詞の違いについて学ぶ。 - 動詞と時制
動詞には、完了形・現在形・未来形・命令形の四つの時制がある。その違いの意味について学ぶ。 - 助動詞
チベット語には様々な助動詞があり、「すべき」「させる」「できる」「したことがある」などの表現が可能である。動詞と助動詞の役割と用例について学ぶ。 - 複合動詞
チベット語には「旅行をする予定である」といった動詞を二つ合体させて表現する方法がある。これについて学ぶ。 - 副詞や接続詞
「本当に〜だ」「〜だから〜だ」といった副詞や接続詞について学ぶ。 - 数詞
「チベット人の人口は600万人であり、その国土は日本の約7倍である」といった数量に関する表現を学ぶ。 - 疑問と推量
「どこから誰かが来たようである」「一体何をしにきたんだろうか」「あなたは一体何を考えているんですか」といった疑問表現や推量表現について学ぶ。 - 体験や目撃
チベット語では自分自身の体験を表現したり、客観的な目撃情報を表現することができる。その表現について学ぶ。 - 言葉と文書
チベット語ではちょうど日本語の古文のように文が完了しないまま、複文を続けて文章をつくることができる。その表現について学ぶ。
サンプル動画
上記の動画のように亡命チベット政府文部省が配信している動画に字幕をつけたものもの配信します。
実際の授業で配信する動画は上記のもの動画に日本語がつき、さらに習得しやすいように編集してあります。上記は復習用ですが、これに講義動画がつきます。(実際に配信する動画はBGMがもう少し大人しめです)

日程
- 2020年8月1日(土)より15週間、毎週授業の講義の配信を行います。
- 本チベット語の入門編は亡命チベット政府の行っている小学校1年生(プレスクールおよび第1課から第19課まで)で学ぶ内容が含まれています。
- 授業は全部で15回あり、ご自身の進捗具合によって好きな時間にゆっくり学ことができます。
- 講義は日本語で行いますが、ラサ出身のチベットの方の綺麗な発音の動画教材で何度でも繰り返し正しい発音を学ぶことができます。
- 毎週土曜の午後にオンラインのZOOMシステムを使ったサポートを行います。質問やご要望などはそちらから受け付けています。
- 授業はすべて本サイトを通じたオンデマンドのシステムで行います。
授業料
- 登録費・教材費込み:36,000円(全15回分・一括払い・月次払いの場合)
- 登録費・教材費込み:3,000円(1レッスンずつの分割払いの場合)
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講師紹介

野村正次郎
- 1971年 広島生まれ
- 1997年 早稲田大学第一文学部東洋哲学専修 卒
- 1998年10月~ 文殊師利大乗仏教会 事務局長
- 1999年 早稲田大学大学院東洋哲学専修 修士課程修了
- 2003年 早稲田大学大学院東洋哲学専修 博士課程単位取得退学
- 2003年-2005年 日本学術振興会特別研究員(チベット思想史)・大谷大学特別研究員
- 2006年4月~ 2010年 大谷大学真宗総合研究所 嘱託研究員
- 2003-2010 OTANI UNICODE TIBETAN LANGUAGE KIT Project Manager
- 2012年8月~ 一般社団法人 文殊師利大乗仏教会 代表理事
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