最終更新日:2019.10.24

優婆塞戒・優婆夷戒の納戒者が遵守すべき事柄について

弊会ではこれまで何回か優婆塞・優婆夷(在家信者)の戒律を授ける授戒会を開催したり、またダライ・ラマ法王の灌頂会などに参加され、授戒された方々も多くいらっしゃいます。戒律を授かる際に戒師阿闍梨から説明があった内容を、詳しく覚えていない方、普段の生活で忘れてしまっている方も居られます。
何人かの方々からご要望がありましたので、以下儀式で使用したテキストから三宝に帰依する限り我々が守らなければならないことについて戒師阿闍梨から次のような説明があったはずですが、それを以下に翻訳しておきます。

仏法僧に帰依する限りの所学と禁止事項は以下の通りである。

仏に帰依しているので、梵天等の世間天を信用し救いを求めてはならず、彼らの像等を礼拝してもいけない。外道の教祖や悪友を信用してはならない。法に帰依しているので、如何なる衆生であろうとも、傷つけ害してはならないのであり、他人にさせてもいけない。僧宝に帰依する限り、外道の友や悪業を為す友を信頼し友とすべきではない。

善逝に対する恭敬心より、如来の身拠に対しても、如来そのものであると想い、礼拝などの所行で恭敬し、如来の像に対し良し悪しを思ったり、その資産価値をつけたり、地面に直接置くなどの不敬を為さぬようにし、敬意を払い取扱わなければならない。

法に帰依するので、仏説の経帙もしくは一文字以上の文字列は法宝に等しいと想い、礼拝供養せねばならないのであり、地面においたり、商品化したり、低い所に置いたり、靴等と一緒に携行するべきでないのである。

僧に帰依するので、どんな僧衆に対しても派閥意識をもつことなく、ひとりの出家者がいてもそれは僧宝そのものであるという想念を起こさなければならない。また出家者の着用する衣の一部であろうとも、それを足で踏みつけたり、汚い場に放置するなどは為すべきではなく、清らかな場所に移動させるなどのことを実践しなくてはならない。

これらの所学を正しく実践できるように学んでいかなくてはならないのである。

すべてに共通することとしては、正しき人物に師事し、正法を聴聞し、それを心に正しく思い、法に従ったことを実践しようとする、というこの四つのことが必須である。感官を散乱させぬようにし、律儀を出来得る限り行持し、有情には慈愛を注ぎ、三宝供養に精進するべきなのであり、このことによって帰依の所学を正しく身につけなければならない。

在家戒に対する違反のうち殺人などの四業を為せば律儀が失われてしまうので、注意深く守る必要がある。人間以外の者の殺すなどの五つの違反を犯したら、律をもっている者に懺悔しなければならず、〔十善戒のうちの〕その他の両舌などの六不善もすべて同じ原理であるので、何としても律して正しく護持しなければならないのである。

本内容はインドからシャーンタラクシタを通じて、チベット仏教に伝わり、今日まで伝わっている説一切有部の律脈に基づくものです。戒律を授かり仏法僧に帰依する限り守るべき事項であり、以外にはここに書いてあることは義務ではありません。

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