
無量光如来が人間界にて遊戯なされているお方である、一切智者パンチェン・ラマ第11世テンジン・ゲンドゥン・イシー・ティンレー・ペルサンポ猊下がチベットの地ヒマラヤ地方に華が開くように相好を示現され、本日御年満36歳になられたのを奉祝し、本日デプン・タシゴマン学堂の僧衆一同は、如意輪白多羅尊の福寿成就法の修法を勤修させて頂き、見ただけで心休まる御影を本学堂集会殿の玉座へと迎請させていただきました。
チベット・ヒマラヤ地域に、賢者・成就者といった偉大なる人物が、黄金の念珠の如く連綿と継続していることは、歴代パンチェン・ラマの大恩の賜物であると当時に、特に御先代パンチェン・ラマ第十世猊下のことを追憶申し上げるに、チベットが激動の時代へと突入し、地獄界が人間界へと移転したに等しい極めて困難で苦難な時代において、その勇ましく深く高い御志により、チベットの民族ならびその文化における希望の種子の如きご存在でした。現在もチベットの民族ならびに文化の価値を高く評価する、若い世代の内外のチベット人たちにとっては、勇気精神力の源泉そのものとなられておられました。
パンチェン・ラマ第十一世猊下には、芥子粒ほどの過失すらないにも関わらず、ほんの幼い時期からご両親と近親の方と共に自由を奪われ、行方不明となられ、様々な問題や苦難を経験なされていると推察させて頂きますが、そのすべてがチベットの教法と民衆のためのものであることは、客観的な考える者の誰の眼にも明白であると思われます。勝れた諸尊たちの利他行を心より請願申し上げるとともに猊下の御身にも正義の太陽が速やかに昇り、御先代猊下の如くに、教法興隆と衆生利益のために賢き御活動が可能となり、チベット・ヒマラヤの教法と政事を掌握され、なるべく速やかにダライ・ラマ法王猊下との歴代続いてきた師弟が一同に解することができるよう浄心よりお祈り申し上げます。
2025年4月25日
デプン・ゴマン学堂


























