2017.04.02

森のなかでのバター灯明づくり

日本別院では、2004年の開創以来、チベット仏教の伝統の紹介の意味でも常にバター灯明を使っています。

バター灯明はひとつひとつ手作りで、チベットでは雌のヤクであるディーの乳から作ったバターを使いますが、日本では無塩バターをずっと使ってきました。日本の農業政策の変化とともにバターが最近は非常に高くなってきましたが、お供えでいただいたり、近所のスーパーのセールなどでバターを大量に買うなど、毎日の法要にバターは欠かせないものです。

チベットの人たちは、バターを持ってお寺に参拝に行き、自分の持って行ったバターで自分の先祖供養や様々な祈りを込めてバター灯明を捧げています。日本別院でも、常に献灯は受け付けていますので、灯明づくりは頻繁に行わなければならない日常の仕事となっています。

バター灯明づくりは単純な作業ではありますが、森の中で静かに行われます。バターは甘い匂いがするので本堂の中でよくそれを舐めるために虫たちも飛んでやってきます。

日本でもチベットでも一切衆生の無明の闇を照らす献灯は、小さな供物ではありますが、無限の功徳を積集すると言われています。いまはもう出会えなくなった人の安寧、世界平和を祈る灯明、様々な祈りが込められるバター灯明はいつも大体アボさんが静かに作っています。

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