Last Updated: 2009.09.02

菩提道次第略論

大悲を抱く至尊尊者たちの御足に畏敬し礼拝せん

娑婆世界の自在者 仏世尊
勝者の代理たる救済者 弥勒法主
善逝すべての唯一尊父 文殊師利}
勝者に授記されし者 龍樹 無著
私はあなたたちに恭敬し跪かん
甚深見と広大行の道次第へ易入するため
いまここに改めて綴り説いてみよう

これは勝者の一切の教説の枢要を集約したものである。大馬車、ナーガールジュナ(龍樹)・アサンガ(無著)のお二人がお開きになれた仏道の伝統である。それは一切相智の地へと赴かせる勝れた人の宗義であり、三士の修行の次第を余すことなくすべて集約している。菩提道の次第によって仏地へと導く次第、これから説くのは、この法である。

吉祥なるビクラマシーラの賢者たち〔の伝統〕によれば、〔説法をはじめるにあたりまずその説法する対象たる〕法を著した者の偉大性、その法自体の偉大性、それが説かれ聴聞された次第、この三つを序分として述べることが重視される。私(ツォンカパ)もこれに従い、菩提道の次第を指南をするにあたり、まず以下の四つがある。すなわち、A1 法の出所に対して畏敬させるため著者の偉大性を示すA2 教誡に恭敬させるため法の偉大性を示すA3 二つの偉大性を具える法に対する聴聞と説法の次第。A4 教誡自身が如何なる次第によって弟子を如何に導いているのか。

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