2016.09.19

デプン・ゴマン学堂の第15期寺務官の選挙が行われました

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チベット仏教における僧院の多くは、僧侶たちが僧院に暮らし、仏典を学習したり、祈祷や儀軌を行い、通常出家した僧侶たちは、僧院の世俗的な運営に携わることはありません。これは日本の寺院の住職が寺院の運営をしながらも自らの修行もし、檀信徒を教化していかなければならない状況とはかなり異なっています。

通常の僧院で暮らす僧侶たちに課される日課は最低限のものであり、もちろん僧院にご祈祷や法事などの依頼はありますが、それらの雑務を行うことは、修行の妨げともなることを恐れ、本山デプン・ゴマン学堂では法事などを行う僧侶は通常の仏典を学んでいる僧侶たちとは別に組織されています。

本山ゴマン学堂ともなると、2000人以上もの僧侶たちが居住していますので、その生活体を維持し、学堂の将来を含めて日常業務だけでも大変な仕事量となります。それらの業務にあたるのが「寺務官」(チャンズー ཕྱག་མཛོད་)と呼ばれる役職です。

「寺務官」(チャンズー ཕྱག་མཛོད་)の仕事は僧院の運営から経理から私たちのような世界各地の支部などの運用なども含めて多くの仕事があります。その寺務官の役職は任期制で、通常は選挙で選ばれ、2年間の任期の間、その業務にあたらなくてはなりません。

デプン・ゴマン学堂の第15期寺務官(チャンズー)の選挙が行われました。ケンリンポチェ・ロサン・ゲルツェン管長、維那であるゲンチャンパ、ゲンチャンパのお弟子で現在の経頭であるダラ師などによって開票が行われ、来年からは民主的に選ばれた新しい寺務スタッフによって僧院は運営されます。


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