作成日: 2012-01-08 最終更新日: 2016-10-14 作成:事務局

クンケン・クンチョク・ジクメワンポ紹介

ここで簡単に著者を紹介すると、クンケン・クンチョク・ジクメワンポ(1728-1791)は1728年(土猿)年、ドメーに生まれ、ジャムヤンシェーパの再来であると化身認定された。

6歳の時に出家し、16歳の時ラブラン・タシキルに入り、ラブランタシキルの創始者ジャムヤンシェーパの転生者として迎えられた。1749年、22歳の時、チャンキャ二世ロルペードルジェより具足戒を授かり、「クンチョク・ジクンワンポ・イシ・ツォンドゥー」(དཀོན་མཆོག་འཇིགས་མེད་དབང་པོ་ཡེ་ཤེས་བརྩོན་འགྲུས་)という名を授かった。

25歳の時に、中央チベットへ赴き、パルデンデプン僧院タシゴマン学堂へ入った。以後顕教と密教とを修め、1759年再びドメーへ戻り、ゴンルン弥勒院の座主となり、58歳の時にはダライラマ七世ジャンペルギャンツォの下で大祈願祭の中心人物となり、以後1791年に涅槃に入るまで、中央チベットと東チベットを往来し、特に満州・モンゴル・中国・チベットの外交関係の重要人物となった。

彼の著作には、『ジャムヤンシェーパ一世の伝記』・『本生譚の註釈』・『ゲルク派仏教史』・『チョーネテンギュル目録』などのチベット仏教史を考える上で重要な書物をはじめとし、現在もゴマン学堂及びラブラン・タシキルの中観学の教科書である『中観小論』・仏教の修道論をまとめた書である、『地と道の規定・三乗荘厳』及び一七七三年、彼の四六歳の時の著作である本書『学説規定 摩尼宝鬘』が有名である。これらは近世のチベット仏教の中国・満州・モンゴル・ロシアにおける教科書として使用され、現在でも多くの国々で読まれ、英訳もされている。